「障害年金申請」裏話

2024年4月1日から「障害者差別解消法の改正・施行」が行われました。

私たちの職場においても、「一般就労」という枠組で働く障がい者の方が、ますます増えることと予測されます。例えば、糖尿病で人工透析を受けている方、大腸がんの後オストメイトを使用している方など。
ところで、障がい者というと、自分と縁遠いと思っている方が大半ではないのでしょうか。私も、数年前まではそうでした。しかし、心臓病からペースメーカー埋め込みをした途端「身体障がい者」となり、実は身近な問題なのだとわかりました。

障がい者になると「障害年金」を受給することができます。今回は、私の体験を通じて、障害年金の申請のノウハウ?についてご紹介いたします。
制度の仕組みではなく、申請の仕方です。あくまでも、事例であること、地域性があることを先にお伝えさせていただきます。

「障害年金って、行政書士の書き方で等級が変わるんだよね。ほら、書類って先生に頼むじゃない。うまい人だと等級が上がるから、お金たくさんもらえるんだ。」

優先席に座るや否や、私のヘルプマークを見た70代半ばの男性に大声で話しかけられました。彼も同じく、ヘルプマークをつけていました。

まず、これはあり得ません!

しかし、周囲の人は、そのようなことは知らないのでしょう。スマホを見るふりをしつつ耳はこちらに傾いています。
(え…さじ加減でたくさんもらえる?)

自分で年金事務所に足を運び申請し、公正な年金受給をされている私には、とても恥ずかしい思いでした。しかし、専門家に頼まなくてはと思い込んでいる方がいるのも事実。申請の認可が下りるのに時間がかかる、電話が通じない、何度も足を運ばなくてはいけないので疲れてしまう…という現状も否めません。心身ともにストレス多大。内部障害者は体力もないので、ヘロヘロです。

私は幸いにして、全く知識がないながらも45分程度の面談を三回、申請から認可まで約二か月で終了しました。この間も、仕事は続けています。体験と職員の方からの情報をもとに、そのポイントをご紹介させていただきます。

1. 良い職員を見つける。

良い職員とは何か?というと、事務処理を短時間で終わらせてくれる人です。

仕事との両立をされている方は、特に早く帰りたいものです。内部障害は理解されにくいので、話したくなることはありますが、年金事務所はお悩み相談室ではありません。障害年金を出してくれることが最優先です。事務処理を感情抜きで淡々と述べ、進めてる人が好い職員。名札をつけているのであれば、氏名を覚えておくとよいです。

この職員は?であれば、次回の予約はその人を外してもらうことも一手です。

2. 事前にホームページを一通り読んでおく。

大抵こういわれます。

「まず来てください。ご説明します」

これを鵜呑みにすると、膨大な時間がかかります。もともと私たちは、専門家ではありません。語句に慣れて置くことも必要です。

ここで把握しておくべきは三つ。1.手続き全体の流れ。2.必要書類と入手先。3.自分が質問したいこと・わからない専門用語。

3を自分で調べるのは大変なので「窓口で聞くことを纏めて置く」にとどめることお勧めします。

3. 予約は一番早く取れる日時を取る。電話する時間にもコツがある。

仕事・私生活の都合はさておいて、予約を最優先にします。「手続きするぞ!」という勢いが大切です。呑気にしていると途中で嫌になったり、疲れてきてしまいます。また、仕事に流されて、後手後手に。
付き添いをしてくれる人がいない場合は、暑すぎる・寒すぎる時間帯は避けます。体調が悪いと理解度が落ちて二倍時間がかかります。
一番最初に、年金事務所の混雑する日時を職員に尋ねておくと良いです。なお、電話が兎にも角にもつながらないという悩みをよく聞きます。つながらなくてもかけなおさずに待っていると、つながることが多いです。予約だけでしたら朝一番か、閉まる頃がおすすめ。相談の場合、昼休みは職員も昼休みなので避けた方が無難です。

 

最後に、等級に不満を抱かないために診断書作成のコツを伝授します。医師に書いていただく上で重要なことは2つ。

① 「前の生活と比べてできなくなったこと」
② 「障害のために今の生活で出ている支障」

事象を客観的に述べることが大切です。

具体例を知りたい、どう話せばいいの? という方には、個別にお伝えさせていただきます。

余談ですが、年金申請の時に手にした「年金基金作文コンクール」に応募してみたところ最優秀賞を受賞。厚労省で表彰式をしていただきました。ご笑覧ください。

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