メールマガジン第88号(2026年4月21日発行)「キレる」は性格のせいじゃない?脳科学から紐解くシニアマネジメントと、世代を超えたキャリア形成のヒント
2026.04.21
1 「高齢者になると短気になる」には、理由がある。
2 インターンシップの学生から学んだこと
3 「産業ジェロントロジーアドバイザー」の役割と養成講座のご案内(5/9・10)
1 「高齢になると短気になる」には、理由がある。
「管理職時代は温厚だった人が、定年退職が近づいたら短気になり困っている」
「70代のパートさんを採用したが、仕事が思い通りにいかないとすぐ怒る」
こうした悩みを聞くことが多々あります。
メディアでは「キレる高齢者」という、少々刺激的な言葉で片付けられることもありますが、高齢者の方が怒りっぽくなるのは、果たしてパーソナリティだけの問題でしょうか?
答えは、ノーです。 その大きな原因の一つが、脳の「前頭葉の変化」にあります。
加齢に伴う脳機能の変化により、感情を制御する前頭葉の働きが緩やかになると、これまで理性で抑えられていたものが抑えにくくなります。思わぬ暴言や感情的な反応は、誰にでも起こり得る「変化」として捉えることが、冷静な対処への第一歩です。
では、年下世代はただ我慢するしかないのでしょうか?
実は、感情を乱す「阻害要因」を取り除いてあげることで、解決の糸口が見えてきます。
主なものを三つご紹介します。
・孤立、孤独感の増加への対策
日常の何気ない声掛けや、朝夕の挨拶。
「自分の存在が認められている」という実感が、精神的な安定に直結します。
・無気力、無関心への対策
成果が明確に可視化できる業務を担当させる。
「自分が必要とされている」という有能感を刺激します。
・不安定な将来への対策
今後のキャリアプランや処遇制度を明確に示す。
見通しが立つことで、防衛的な感情が和らぎます。
「高齢者は気が短い」とレッテルを貼る前に、その要因を科学的に理解すること。
それが、現場のマネジメントを劇的に楽にする近道です。
2 インターンシップの学生から学んだこと
先日、2年前に弊社へインターンシップに来ていた大学生から、就職の報告をいただきました。
突然のメールに、驚きと嬉しさがこみ上げました。
その時弊社で取り組んだ「障害者就労支援」というテーマを、自分の将来の目標として掲げてくれていました。
今は違う分野で研鑽を積んでいるそうですが、インターン時代の経験が自分の軸になっていることに深く感動しました。
インターンシップは「今やりたいこと」を探す場になりがちですが、「もっと先にやりたいこと」という、人生の目標にまで視野を広げていました。
ところで、企業における中高年のキャリア教育はどうでしょうか。
どうしても「今の仕事」の延長線上になりがちです。
人生100年時代、「活躍の場の横展開」を考える視点があっても良いのではないでしょうか。
「崎山さんとお仕事をご一緒できるコンサルタントになれるよう、今の場所で一歩づつ成長していきたいと考えております。」
いう一文でしめくくられていました。
その日が来るのを、私も心待ちにしています。
3 「産業ジェロントロジーアドバイザー」養成講座のご案内
(終了しました)
「一社に一人、産業ジェロントロジーアドバイザーを」
このキャッチフレーズで始まった養成講座も、これまでに150名を超える方々にご受講いただきました。
高齢者雇用を成功に導くためには、加齢変化による心理、適した職域の開発、職場での細やかな気配りを体系的に理解した「社内人材」としてのアドバイザーが不可欠です。
本講座では、現場の生きた事例を交えながら、明日から使える知見をお伝えします。
受講生同士のネットワークも、大きな財産になるはずです。
・日程: 5月9日(土)・10日(日)
・形式: 通学開催
ぜひ、詳細をご覧ください。
▼講座の詳細はこちら
https://jiga.jp/info/adviser-202605-classroom/
▼実施報告
https://jiga.jp/info/seminar-report-202605/
【編集後記:内部障害と「働く」ということ】
先日、内部障害当事者の会に参加しました。 心臓や消化器などに障害を持つ方々の集まりです。
私自身もペースメーカーを使用しており、全員が障害者手帳を持つ「一般就労者」です。
会員の中には、旅行会社の再任用として今も全国を飛び回っている営業担当の方もいます。
「障害者=福祉的就労」というイメージを持たれがちですが、実は一般の職場で共に働く仲間として、たくさん存在しています。
職場でどのような配慮が必要か、どのような業務が適切か。
中高年世代が増える日本の職場で、私の経験と「両立支援コーディネーター」としての知見が、少しでもお役に立てればと願っております。
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