メールマガジン第90号(2026年6月4日発行)年齢の限界を超える。結晶性能力を活かす「人生一直線」の組織づくり
2026.07.01
katsumata takeshi
1 SNSに一石を投じた「ライフデザイン」一考
2 「生産年齢人口の減少」で見落とされている、「消費者」としての高齢者の重要性
3 「産業ジェロントロジーアドバイザー養成講座」の裏話
1 SNSに一石を投じた「ライフデザイン」一考
先日、ビジネス系SNSのLinkedInに、こんな記事を投稿しました。
「人生の折り返し」
という概念は、私にはありません。
「人生一直線」
その内容は、以下のモデルです。
◆「産業ジェロントロジーに基づくライフステージ」

ビジネスに特化した堅めの内容なので、読む人はそれほど多くないだろうと予想していました。
ところが、わずか二日間で1,200回を超えるインプレッション(表示回数)を記録し、850人以上の方の画面に届いたのです。 特に読者を増やすような操作はしていません。私のつながりは240人程度です。実に「つながり数の3.5倍以上」の方に届いたことになります。この数字には本当に驚きました。
コメントをくださったのは男性が多く、以下のような声をいただきました。
「50代半ばです。体力低下で不安でしたが、結晶性能力に自信を持ちました」
「人生一直線、という言葉に元気をもらいました」
「まだ先ですが、71歳からの生き方を今から考えてみたいと思います」
発信してよかったと、心から嬉しくなりました。
今、世間では「65歳を高齢者と呼ぶべきか」について様々な議論がなされています。
しかし、議論の多くが「年齢」という数字だけを取り上げているように感じます。
本来は、「役割」という社会的ミッションも併せて考えるべきではないのでしょうか。
年齢による限界論ではなく、科学的アプローチに基づいた「ものの見方」を養い、「人生一直線」で輝くシニアが増えるような組織づくり。
自分楽は、そのお手伝いをしたいと考えています。
2 「生産年齢人口の減少」で見落としている、「消費者」としての高齢者の重要性
人手不足の問題が深刻化する昨今、今後ますます高齢者の労働力が必要になることは間違いありません。ただ、現在は「働き手」という供給側の役割ばかりが強調されています。
そこでもう一つ忘れてはいけないのが、「消費者」という需要側の役割です。
仕事を通じて経済的なゆとりを持ち、健康で、購買力のある高齢者を増やすことこそが、経済の活性化には不可欠です。
以前、あるスーパーの役員の方から、こんな興味深いお話を伺いました。
「中高年主婦のパートさんは、貴重な働き手であると同時に、実は『良いお客様』でもあるんです。
給料日になると、『いつもよりちょっと良いものを食べようかな』と、お刺身やステーキ用の牛肉を買ってくださるのですよ」
しかし昨今では、物価上昇や低賃金の影響により、給料日であってもお弁当を持参して節約せざるを得ない方が増えているとのこと。
また、孫の世話や家族の介護によって、思うように労働時間を増やせないという現実もあります。
これらは個人の問題ではなく、企業の受け入れ態勢や仕組みを構造的に見直す必要性を感じます。
シニアが「働き手」と「消費者」の両輪で生き生きと循環する、持続可能な雇用モデルを、今こそ企業の中に描いていかなければならないと、改めて考えました。
3 「産業ジェロントロジーアドバイザー養成講座」の裏話
「シニア本人の能力を伸ばしても、受け入れる職場環境(マネジメント)が変わらなくてはその力は発揮できない。そのためには、社内に架け橋となるアドバイザーが必要だ」
そんな強い思いからスタートした「産業ジェロントロジーアドバイザー養成講座」ですが、実は初期に大きな失策(見落とし)がありました。
あるビジネスパーソンの知人から、こう指摘されたのです。
「そもそも『産業ジェロントロジー』と、普通の『ジェロントロジー(老年学)』の違いが分からないよ」
この一言で、ハッとしました。
日本の一般的なジェロントロジーは「街づくり」や「高齢者福祉・介護」が主軸です。
一方で、私たちが専門とする『産業ジェロントロジー』の目的は、明確に【企業のシニア人材マネジメント(生産性の向上と活性化)】です。
この決定的な違いを明確に伝えないまま広報していたため、ビジネス界の方々に「自分たちの課題だ」と気づいていただけていなかったのです。
「生みの親ほど、他者からの見え方に気づく事ができない」という大反省の出来事でした。
そこで今回、テキストを大幅に改訂いたしました!
「産業ジェロントロジーとは何か?」「なぜ今の企業経営に必要なのか?」を論理的に文書化し、職場で実際に起こっている具体的な事例を豊富に盛り込んでいます。
新しく生まれ変わったカリキュラムを、ぜひ一度ご高覧ください。
組織のシニア活躍推進、そして中高年社員のモチベーション向上に悩む多くのマネジメント層の皆様に届くことを願っています。
編集後記
先日、台風が接近する中、AI業界の新サービス紹介と講演会のイベントに足を運びました。
参加したのは、朝一番の「AI活用の分析」というワークショップ。
特に勉強になったのは、AI活用における自身のスキルを「生み出す」「広げる」「使う」「指示する」「組み合わせる」「判断する」などの観点から採点する自己診断です。
同じグループになった方々と結果を比較すると、全員が不得手な項目がありました。
「広げる」です。
具体的には「社内勉強会を企画する」「外部パートナーとのプロジェクトを推進する」という行動。
世間では「どうAIを使いこなすか」という技術論ばかりが注目されがちですが、「他の人はどう活かしているのか」「それを組織にどう広げるか」という方法論の重要性を知りました。
また、自分を知ることは、他者を知ること。そして、他者を知ることは、自分を知ること――。
AIでは代替できない、人と人が交わるワークショップならではの効果を実感し、深い気づきに感謝しました。
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