メールマガジン第50号(2024年12月2日発行)「世代の壁」を越える職場へ ― シニア社員との伝え方・心理的安全性・D&Iを考える

1.シニア従業員に対する話し方「三つのポイント」
2.D&I 「未来の人材戦略」(12/11)のご案内
3.「心理的安全性」について、ジェロントロジー視点で考える

1.シニア従業員に対する話し方「三つのポイント」

「言った」
「言わない」
世代を問わずトラブルになりますが、高齢期になると益々この頻度が増えてきます。
情報の受発信の仕組みからすると、聞く側に原因があることが大半です。
しかし、伝える側が方を工夫することで、聴き間違いを少なくすることが可能です。
「聴力の加齢変化」に基づいた話し方の注意点が、3つあります。
1つ目が「開口」、2つ目が「速度」、3つめが「顔の向きと表情」。

今回は、この中でも気が付きにくい「顔の向きと表情」について、すぐにできる改善策を三つご紹介します。
(1)顔の表情が見えるようにする。視覚で、言語を補足できます。
(2)話の内容と顔の表情を同じにする。聴覚情報と視覚情報の混乱がおきません。
(3)下は絶対に向かない。気道がふさがり、声が小さく・くぐもるのを防ぎます。

最近では、スマホやパソコンの画面を見ながら話をしたり業務指示を出す人が増えました。これらは、

加齢による視力・聴力低下の妨げになります。

また、自分のことを見てくれなかったという、承認欲求が満たされないため、信頼関係が崩れてしまいます。
今一度、ご自分の「顔の向きと表情」について振り返ってみてはいかがでしょうか。

2. D&I 「未来の人材戦略」(12/11)のご案内 オンライン無料

(終了しました)
 「ダイバーシティ&インクルージョン」の一つとして取り上げられる、障がい者雇用。
皆さんの職場では、どのような取り組みをされていますか?
企業において、多様性を認め・活かす職場づくりが当たり前の取り組みとなりつつあります。
そこて、今回は、私の初チャレンジ!「障がい者」をテーマとして取り上げます。
四年前に自分も障がい者となり、ミッションを感じ始めました。
大きな特徴は、福祉的雇用ではなく「一般就労」の方に目を向けたこと。
「どんな配慮をしたらいいのかわからない」「トイレ・休憩室など職場の改修に費用がかかる」
「仕事を任せても成果が…?」など二の足を踏んでいるのが現状ではないのでしょうか。
しかし、私は、仕事と私生活の両立ができることを知りました。

当事者ならではの視点から、お話をさせていただきます。
本企画は、私の考えに共感した大学生の協力をもって、進めています。
「社会を変える仕事をしたい」と、インターンシップに応募してきました。
広報・資料作成・他社調査…。企業理念についても話します。
初めてのことばかりですが、一度も弱音を吐いたことはありません。
この学生さんは、当日の司会もします。晴れ姿を見ていただきたく、ぜひ、お越しください。

お申し込みは、以下のサイトからお願いいたします。

https://k.d.mail-magazine.co.jp/t/380f/n0filzq1w3phya1yjisOA

3.「心理的安全性」について、ジェロントロジー視点で考える

組織のパフォーマンス向上が急務となった昨今、注目を浴びているのが「心理的安全性」です。
1999年にハーバード・ビジネス・スクール教授のエイミー C. エドモンドソン教授が、以下のように定義しています。
「リスクのある発言をしても、チームの他のメンバーが自分の言葉を拒否や罰することがないという思いがメンバーによって共有されている状態」
この「心理的安全性」が高いほど、生産性が上がるという研究結果が出ています。
人材不足の昨今、キーワードとなることは当然かもしれません。


私は、この状態をつくるプロセスを、カウンセリングを学んでいた時に「エンカウンター」(非構成式)という体験学習を通じて習得しました。
何もない部屋に6人のメンバーとファシリテーターが集まります。
全員知らない者同士です。課題はありません。
ここから、相手を知り、組織として醸成してゆく過程を学びます。
二泊三日の缶詰で、とても難しいものでした。


さて、日本において「心理的安全性」をつくる妨げになっているもののとして「世代の壁」が挙げられます。年上部下にものが言えない管理職、シニアのパートタイマーの方たちを統制できない若手店長など…。
その理由は、年齢を気にして、自分の意見を発言できないからです。
相手を認める・情報を共有するためには、まず、言わなくてはなりません。
これができない…。


この解決策の第一歩として、まず「世代の壁」の有無についてチェックしてみましょう。
以下の質問のうち、三つ当てはまったら要注意です。

1.組織が、年功序列の職務階級になっている
2.年上の上司が退社しないと、年下部下が帰らない
3.自分が正しくても、年上の人には間違っていると言いにくい
4.若いというだけで、業務ミスを大目に見てくれる職場風土がある
5.中年と若手が同じミスをしても、中年の方がキッく叱られる。

日本は、「エイジズム」と呼ばれる年齢差別が大きな国と言われています。
若いから、高齢者だからという年齢で判断するのではなく、個人としての能力を発揮できる職場づくりが理想です。但し、一つだけ忘れてはいけないことがあります。
加齢による変化です。視力・聴力・とっさの判断力は誰もが年を重ねるごとに低下してゆきます。平等ではなく、公正に能力を発揮できる仕組みがあることが大切ではないのでしょうか?

先日、有名なカレーFC幹部の方と食事をしていた時、こんな話を聞きました。
「60代の女性パートさんに、ガツンと言われたんです。」
「なんて…?」
「あんたね、私たちは人の命を預かっている仕事をしているんだよ!
 口に入るものを売っているんだから。
飲食の現場だからって、馬鹿にしちゃいけないよ!!…って。
事務職の私は、気づかないうちに、上から目線だったのかもしれませんね。」

私は、このパートさんを心から敬服しました。
いくつになっても自分の仕事に誇りを持つ、カッコいい人になりたいです。